ルールル、ルルル、ルールル、ルルル♪
徹子「みなさんこんにちは、黒柳徹子です。今日のお客様は、将棋のプロでいらっしゃる佐藤紳哉さんです。佐藤さんはうんと笑わせて頂けるような自己紹介ができるそうです。どうしてそんなに面白いのかって言うのをこれから皆さまに見せて頂きます。ハイ、どうぞ」
佐藤「えっ!? いきなりハードル上げすぎですよ」
徹子「いいからやって」
佐藤「はい……。砂糖のような甘い言葉で深夜に君を寝かさない。佐藤紳哉です」
徹子「何おっしゃってるか分からない。もう1回やって」
佐藤「えっ!? 砂糖のような甘い言葉で深夜に君を寝かさない……。佐藤紳哉です」
徹子「もう1回」
佐藤「徹子さん、3回は無茶ですよ!」
徹子「もう1回やって」
佐藤「ふう……。砂糖のような甘い言葉で深夜に君を寝かさない。佐藤紳哉です!」
徹子「ああそうか。ありがとうございました」
佐藤「ちょっと待ってください! これはですね、砂糖と佐藤をかけてまして、あと……」
徹子「もう結構です。ごめんなさい、笑いそこなちゃって」
うなだれる佐藤。
徹子「そういう方が、今日のお客様です」
(CM)
徹子「こちら佐藤紳哉さんは、将棋のプロでいらして、とても人気がおありということです。お笑いがご担当なんですって?」
佐藤「担当ってわけじゃないですけど、みなさんに楽しんでもらいたいなと」
徹子「一発芸お願いできます?」
佐藤「いや僕、芸人じゃないんで」
徹子「カツラを外して笑いを取るって、それ何なんですか?」
佐藤(オチ言っちゃったよ……)
徹子「今やってくださる?」
佐藤「えっ? このタイミングで?」
徹子「カツラ外してくださる?」
おそるおそるカツラを外す佐藤。
徹子「あ~、それ面白いかもしれません(棒読み)。いつもそれで笑ってもらえるんですか?」
佐藤「結構、ウケます」
徹子「良かったですね。カツラ取ったくらいで笑ってくれて」
うなだれる佐藤。
(CM)
徹子「NHKの将棋番組のインタビューが人気なんですって?」
佐藤「あ~そうですね。ネットとかで話題になってるみたいで。よく言われます」
徹子「その映像があるようですので、どうぞ」
徹子「ふふふ。随分あなた挙動不審ね。何か変なクスリでもやってらっしゃる?」
佐藤「いやいや、やってないですよ」
徹子「ふふふ。でも、これだけではないんです。この後、佐藤さんのマネをした方がいらっしゃるそうで。どうぞ」
徹子「ふっふっふ。よく似てるわね。とくに挙動不審なところが。このよく分かんない方はどなた?」
佐藤「プロ棋士の橋本さんです。彼はユニークなんですよ」
徹子「この方もおかしなクスリ飲んでらっしゃる?」
佐藤「やってないです!」
徹子「将棋界は変わった方が多いようです」
(CM)
徹子「佐藤さんはお笑いだけではなくて、将棋も相当お強いらしくて。プロ代表としてコンピューターと戦ったんですって?」
佐藤「ええ」
徹子「あなた負けたんですって」
佐藤「はい……」
徹子「ふふふ。そう、負けたんだ」
佐藤「ええ……」
徹子「ふふふ。負けるもんなんですね、コンピューターに」
佐藤「あまり負けた負けたっていうの控えていただけます?」
徹子「ふふふふふ」
佐藤「徹子さん、笑いすぎですよ!」
徹子「この写真がその時の?」
佐藤「そうです」
徹子「あなたずいぶん怖い顔してらっしゃるのね」
佐藤「対局中は真剣なんで、無意識にこうなっちゃうんですよ」
徹子「この顔やってくださる?」
佐藤「え!? 意識してやってる訳じゃないんで……」
徹子「ちょっとやってみて」
一生懸命、顔に力を入れる佐藤。
徹子「なんか違いますね。もう1回やって」
佐藤「うぐぐ……」
血管が切れそうなくらい顔に力を入れる佐藤。
徹子「違うか。全然違いますね。結構です」
佐藤「ふぐう……」
徹子「もう結構です」
佐藤「ぜーぜー……」
(CM)
徹子「佐藤さんは最近、ご結婚されたそうで」
佐藤「そうなんですよ。ははは」
徹子「結婚生活について、何か面白い話を」
佐藤「えっ! 面白い話なんてないですよ。相手は一般の方なので」
徹子「でも面白い話を。笑うような」
額から汗がにじみ、固まる佐藤。
佐藤「……まいりました」
(CM)
徹子「いかがでしたか、今日は?」
佐藤「撤子の部屋に出られて嬉しいです。この番組に出るの夢だったんですよ!」
徹子「喜んで頂いたのは嬉しいんですけど、あなたほとんど何おっしゃってるか分かんなかったですね」
ル~、ル~ル~ル~。